日本語のその後①
日本語学習はハイスクールになった今も続けています。
親の方は、以前より日本語に対する熱が少し落ち着いてきました。なんとなくこの先の姿が見えてきたからかもしれません。とりあえず、種をまき、水をやり日光にも当て必要に応じて肥料も使いました。これからの成長は本人の意志によるものがとても大きいと思います。大きな花を一輪咲かせるのか、小さな花をいくつも咲かせるのか。。。それは本人次第。暖かく見守り続けたいと思っています。
とは言っても、苦手な音読や億劫に思っている日記は、私が声をかけないと自分からは動いてくれません。。。
レッスン前のギリギリの時間になるまでやり出そうとせず、横でイライラすることもしばしば。全然暖かく見守っていません。そして毎回「お母さんが言わないから、宿題ギリギリになった!」と私のせいにしてきます。
自発的に子どもに動いて欲しい〜!!!
子どものことで何か解決策がないかと思った時、いつも石田先生の記事にヒントを頂きます。
私は、この東洋経済の記事で石田先生を知りました。この記事で書かれている親子手帳を参考に日本語学習や生活習慣にも取り入れてきました。ただし、もうシールをもらって喜ぶ年齢ではないので、今回はタイマーを利用して、自分でタイマーをセットして、リマインドする。ということで話は落ち着きました。トライ&エラーでうまくいかないようであれば、次の方法を親子で話して見つけ出そうと思っています。
家事をしながら聞けるので、こちらもおすすめです。私だけかもと思っている悩みはたいがい他のママさんたちも悩んでいることが多く、いつも参考にしています。
自発的に動いて欲しい。と同じくらい自分の力でやり遂げて欲しい。という気持ちから日記も自分で書くようにしているのですが、ほとんどやっつけ仕事になっています。たいがい、その日の出来事プラス感想。(一言感想。)だけ。日本の1年生の方がもっともっと書けるよ!と言いたいのをグッと我慢して、優しく「5W1Hって知ってる?」と聞いてみました。知ってるけど、面倒だとの答え。現地校での英語のエッセイは良く書けて褒められた。と言っていたので、書くことはそんなに嫌いではないはず。もちろん、英仏と日本語を同じレベルで求めることはしてないのだけど。
先日、旅行に行ってたため、全く日記を書けていないことがあり、とにかく旅行の思い出を書いてみようと私が聞き役になり、二人で話しながら日記を書いてみました。驚いたことに、口から出た言葉をうまく文章にして書けるではありませんか!話し言葉と書き言葉の違いがあったり、微妙な言い回しもありましたが、私が思っている以上に文章力がついていることにちょっと感動してしまいました。一番感動したことは、接続詞の使い方で、これは私が思いつくより早く、正確でした。
「接続詞の使い方上手になったね!」って思わず言葉が出てきました。
「音読してるし、ワークブックにも出てくるからね。」
嫌々やっているようでも、力になっているんだなって。
細く長く焦らず!地道な努力の繰り返しを実感した瞬間でした。
誰と比べる必要はありません。
この目の前にいる子どもの成長が分かればそれで十分☆
これからも暖かく見守ります。
フレンチイマージョン
子どもの学力とバイリンガルは繋がっているのか?そうでもないのか?
先日、うちの子の卒業式に参加しました。そこで卒業証書といくつかの賞を授与する生徒がいました。その人数を数えてみると、ちょっと驚いた結果が分かりました。
生徒の数は約80名。
そのうち18名がフレンチイマージョン・プログラムの生徒です。
英語クラスが3クラス。フレンチクラスが1クラスの計4クラス。
各クラス算数とアートの賞が1名ずつ選ばれ、その他、語学賞、音楽賞、成績最優秀賞やコミュニティで活躍した生徒にも賞が贈られました。
そして、成績上位者に贈られる賞があったのですが、全体で30%の生徒が受け取っていました。その30%の生徒のうち殆どがフレンチクラスの生徒で、またこの賞を取った生徒が何らかの別の賞を受け取っていました。
フレンチイマージョンの生徒は、英語クラスの生徒よりも成績優秀者が多いと言うことはなにかの記事で読んだことがあったのですが、それは親が子供をバイリンガルにさせたいと思うイコール教育に熱心、興味のある親が多いので、何らかの方法で子供をサポートしている。サポートできる環境を整えているからだとありました。
あくまでも一つの例なので、断言することは難しいとは思いますが、とても興味深い結果だと感じました。
これからもフレンチを続ける生徒はクラスの半分で、残りの半分の生徒は英語プログラムの高校へ進級するそうです。1年生の時からほぼ同じメンバーだと思っていましたが、名簿を見ていると約10名ほどの生徒が途中で英語クラスに変更していました。いつのまに!?
イマージョン・プログラムを卒業した生徒は、ネイティブ並の会話はできるようになるようですが、日本語と同じく使わないと忘れていってしまうそうです。どんな言葉でも使わないと忘れてしまうんですね。長い時間をかけて身につけたフランス語や日本語。忘れないように、どんどん使って欲しいものです。
遠足
今月は、なんと4回も遠足があります。
今日は3回目の遠足。そして毎回遠足日は雨。基本こちらの遠足は雨天決行。ということで、1回目の遠足は目的地まで行ったのですが、雷雨のためそのまま学校に戻り、別の日に延期となりました!2回めの遠足は一昨日でしたが、この日も雨。また、延期になるのでは。と思っていましたが、靴とレインコートをびしょ濡れにして帰宅。雨の中でも外で遊んだそうです。
私は、人よりも雨に対しての嫌悪感が強く、雨の日は家から一歩も出たくありません。しかし、こちらの学校ではよほどの大雨でない限り、休憩時間は外に出るようになっています。そのせいか、日本人より雨の天気を気にせずに屋外で過ごす人が多いように感じます。
今日の遠足はいつもの登校時間より1時間以上も早く、初めて私が車で学校まで送りました。集合時間より少し早めに着いてしまいましたが、遅れるよりはマシ。だと思っていたのは母だけで、ギリギリまで車から出たくない。と言われてしまいました。
私はと言えば、車が多くなり駐車場が混むことが嫌なので、早く登校したというのに!早く降りて〜!ばかり。おまけにバス内で音楽を聞くつもりで用意していたイヤホンを忘れた。と言ってきたものだから、気がつけば会話は私の小言ばかり。
なんとか集合時間5分前に降りてくれましたが、車中での会話は小言ばかりで、せっかくの楽しい遠足に送り出す母の言葉としては最低最悪。
他のお母さんのように笑顔で『楽しんできてね!』やハグすることもなく。。。
もともと日本人母は、スキンシップも少なく愛情表現に乏しいことをちょっと悪いな。と思ってはいるのですが、よりによって楽しい遠足前に小言ばかり言ったことを、帰りの車中で強く強く反省したのでした。
そして、家に帰ってきて思い出したのですが、イヤホンは私が忘れてはダメだと思い、カバンのポケットに入れておいたのでした。(※教訓 事前準備は本人がするべし)どうか、見つけることができますように。
そして、迎えに行った時には笑顔でお帰り!そしてハグをしたいと思うのです。
日本語学習を習慣化&可視化する
日本語を維持するために、やってきたこと。もっとやればよかったこと。あまり力を入れてこなかったことをまとめてみようと思います。
日本語だけに限らず、何事もそうですが、習慣化してしまえばこっちのもの。
例えば、ゲームをする前に宿題をする。
お弁当箱を洗った後に音読をする。
夕食を食べた後に、日記を書く。
コツは、すでに習慣になっていることにやって欲しいことをプラスする。
新しい習慣をいくつも作ることは難しいけれど、今までやっていることにプラスするのであればハードルは高くならないと思います。
最初は親が声がけをしたりして、一緒に習慣化できるようにサポートが必要だけど、リズムができれば子どもひとりでやってくれるように。ひとりでできた時は大げさに褒めて、子ども心をくすぐります。
毎回『やった?』って聞いたりすることが面倒ならば、可視化するのもひとつのやり方では?リビングルームの机の上に日本語の宿題や教材をまとめた箱を置いて、常に目に入るようにする。(そこにあることに慣れてしまい、やらなきゃ!という気持ちが落ちる時もありました。)やることリストを作成して、子ども自身が自分で確認しながら取り組めるようにする。子どもの年齡に応じて、イラストで描いたり、簡単な日本語で書いたり。。。これは日本語学習だけでなく、普段の生活の中でも使えます。
可視化で効果的だと思ったのは、ひらがな、カタカナ、漢字表をトイレや子供部屋、リビングルームなど目に入る場所にいつも貼っておくこと。特に漢字は、習った漢字を一文字ずつ貼っていくことで、こんなにたくさんの漢字を勉強したんだなあっていうのが分かりやすい。私はやらなかったけど、家の中にある家具や電化製品の名前をカードに書いて貼ったりするのも効果的なのでは?!
余談ですが、ダイエットしたい人は、目に入る範囲にお菓子やチップスなどを置かないこと。お菓子を食べるためには、脚立を用意しなければならないような高い戸棚の奥にしまうなど、ひと手間もふた手間もかけなければ辿りつかないようにすると良いとか!
私の性格は、とにかくやることをやってからゲームやテレビを見るなど、デザート(すきなおかず)は後でゆっくりのタイプなのですが、うちの子の場合は、デザート(好きなおかず)は先に食べるタイプのようです。親のやり方だけを押し付けるのではなく、お互いの良い妥協点を見つけることが大事。
日本語学習の時間が定着することは、日本語学習継続の大きな第一歩です。そして続けてさえいれば、必ず日本語の力が伸びてきます。
漢字は書けなくても読めたらいい!
漢字は、書けなくても読めたらいい。
かなりハードルを下げた感じに聞こえるし、読みだけだったら何とかなるかも。って親の方も思うのですが、実は全くハードルは下がってないし、読みだけでもできたら御の字っていうのが現実では?!
海外で子供の日本語学習に関わっていると誰でも通る漢字の壁。
1年は漢字は80文字で見た目でなんとなく想像ができるような漢字が多いからなんとかクリア。2年の漢字は1年の倍になるので、ちょっと頑張って、ギリギリセーフ。
ところが、3年の漢字は今までの見た目で分かる。とか、訓読みだけで意味が分かる。といった漢字より、見た目で分からず。訓読みの意味も分からない漢字が多くなり、一気に漢字の壁が高く今まで以上に厚くなる。そして漢字を敬遠する負の連鎖が始まってきます。
短い時間で覚えるのが得意な子どもならあっというまに漢字のフラッシュカードは読めるようになるので、『できている!』ってその時は思うのですが、日にちをあけて、カードを見せると全く覚えてないってことがよくあります。(我が家はいつもそうでした。)
ドリルは嫌がるし、ゲーム、アプリ、フラッシュカードなど手を替え品を替え色々と試してみましたが、漢字定着に近道は無し。これが私が辿りついた結果です。
でも、定着するのに役立つ練習方法があります。漢字と同じくらい嫌がりますが、音読は漢字定着にかなり役立つっていうのが私の実感です。うちの子には、大不評(日本の教科書は内容が面白くない。暗い。)の教科書の音読を始めて2年弱。(1日1ページ)漢字の読みが定着してきたな。と思うことが最近とても多くなりました。
教科書を読む最大のメリットは、前に習った漢字が違う読み方になって出てくることです。例えば、2年生では国語と読んでいたのが、3年生では物語と読みます。教科書を読み込むことで、漢字の音読み、訓読みの使い分けが上手になってきます。文章を読みながら漢字を読むので、自然と漢字の使い方(用例)も身についてきたように思います。実年齢と漢字学習年齡は大きく離れていますが、短期のつけ刃ではなく、長期記憶として定着できていることは大きな前進です。
その場しのぎで覚えたことはすぐに忘れてしまいます。
漢字の道に近道は無し。急がば回れ!の精神です。復習を兼ねて、自信を持って取り組める学年まで戻り、地道に繰り返す。これしかない!
そして、読めるようになると漢字に対して自信もついて、今度は書いてみようかな。という気持ちにも繋がってきます。
焦らずゆっくり少しづつでも、確実に力はついていきますよ!
3年前の私へ
今、日本語ブームが我が家にやってきました。こんなこと、3年前に想像できず、ちょっとびっくりしています。
『早く、日本に行きたい!』『日本語で話をしたい!』こんな台詞は夢のまた夢だと思っていました。
『日本語で話しかけないで。』『日本語やりたくない。』この言葉を連発していたうちの子は何処に行ってしまったのでしょう。
一体なぜ???
コロナになり、日本へ行けない年が続き、恋しい気持ちが加速しているから。
オンラインレッスンを受けるようになり、日本語に自信がついてきた。
日本語でアニメを見るようになり、日本のサブカルチャーに目覚めた。
日本人であることに誇りを持てるようになった。(周りの友人からの反応が前向きになった。)
様々な理由が絡みあって、今に繋がったのだと思います。また、今後どのような心境の変化があるかは分かりませんが、素直に今の状況を私は喜んでいます。
うちの子の中で心境の変化があったことはもちろん、私の中でも心境の変化がありました。これまで、日本語を学ぶ環境がない。私が日本語を教えなければ。と奮闘しておりましたが、オンラインレッスンに出会い、良い先生に恵まれ、私の中の呪縛が消え、良い意味で日本語学習から解放されました。日本語の勉強は先生と。私はサポートに徹するのみ。というスタンスになってから、良い距離感で親子の時間を楽しめるようになりました。宿題やったの?音読聞くけど。などの声掛けはしますが、隣に座って一緒に宿題をすることもありません。(年齢的なこともあると思いますが)
日本語教室に通わず私の采配で進めてきた日本語の時間。ピリピリした雰囲気になることが嫌で、できるだけうちの子の負担にならないように、優しく、簡単な日本語の時間。(それでもお互いイライラ。嫌な空気が流れたことも数しれず。)その結果、大嫌いにはなりませんでしたが、日本語の力がどれだけついたか。。。
3年前の私。焦らないで。必ず機が熟すときがくるから。親が必死になればなるほど、子どもの気持ちが離れていくよ~。
さて、これから3年後の私は、今の私にどんな言葉をかけるのかな。
6つのレッスンで使って欲しい言葉
オンラインレッスンを視界に入らない場所で見守っています。
親の存在を知らせておかないと、レッスン中に他の画面を見ていたり、先生への応答がおざなりになっていることがあるからです。
私との会話では関西弁ですが、やはり先生とのレッスンでは丁寧な言葉(標準語)を使って欲しい。このウチとソトの使い分けは日本語には必須。そこで、うちの子の視界に入るところに先生に使って欲しい言葉を書いて貼っています。
1.はい
返事をする時は、『うん』ではなく『はい』
最初の頃は、緊張もあって特に言われなくても『はい』と返事をしていたのですが、緊張感が薄くなったころから、『はい』ではなく『うん』と返事していることが多くなりました。目上の人には『はい』を使う。基本中の基本です。
2 分かりません
知りませんじゃなくて分かりません。英語だとI don't know (知りません)の方がI don't understand (分かりません)より使う頻度が多いのですが、日本語の授業では分かりません。を使います。日本語で知りません。って言われるとちょっと冷たい突き放されたように感じるのは私だけですか?
3 待って下さい
待って待って!をいつも連発しています。焦っている時は、下さい!を忘れがち。
4 もう一度言って下さい
分かっているようで、分かっていないことがごくごくまれにあります。これは日本語だけでなく、分からない時にうやむやにして欲しくないので、分からない時はもう一度聞く姿勢を身に着けて欲しい。
5 ありがとうございました。さようなら(終わりの挨拶)
慌ただしくレッスンが終わることもありますが、最後に先生に御礼を言うことを忘れてしまうことがよくあります。それと、さようなら〜ではなく、バイバイ〜!と言っていることもしばしば。先生も慣れておられると思うのですが、やはりここはバイバイではなくてさようなら。を使って欲しい。
6 水を飲んでもいいですか?
うちの子の話によると、現地校では授業中にガムやキャンディーを食べている子供がいるらしい。私の感覚では、授業中に口の中に食べ物が入っているって信じられません。今はどうか分かりませんが、お茶は休憩時間に飲んで、授業中にのどが乾いたからといって先生の許可なく飲んでいた子は一人もいませんでした。日本語の授業の時は、先生に許可をもらってから飲んでね。と言った時、うちの子は許可をもらうことに眉をひそめましたが、これは日本では当たり前のマナーなんだよ。と言っていくうちに、自然とこのマナーはついていきました。余談ですが、水を飲みたかったのは、本当に喉が乾いているというよりも、日本語の文章を読む(音読)ことへの緊張感からきていたようです。
丁寧に話すことをあまり強い言い過ぎたためか、祖父母との会話も改まったものになってしまいました。。。使い分けがまだちょっと難しいみたいです。
※英語のプリーズを日本語に置き換えがちで、そうなると私にもおやつ下さい。とかお皿を取って下さい。とか言ってきます。我が子に丁寧な口調で話されるとちょっと背中がかゆくなってしまいます(汗)